アレックス シアラー 著「13ヵ月と13週と13日と満月の夜」という作品があります。
原題は「The lost」です。

そのまま訳すと「失われたもの」というタイトルになります。
それが「13ヵ月と13週と13日と満月の夜」と換えられて書店に並んだわけです。
わたしの記念日が某月13日という事もあってか、その数字に違和感は全くなく、親近感のみで手にしました。
本屋さんで1/3程は読み終わり、そのまま買って一気に読みました。
小説に点数をつけるなんて大胆ですけど、私の辛口映画評の流れでつけてみると、6.4点(10点中)!
しっかり友人におすすめしたい作品です。
始まりの方の流れを少し書かせてください。
友達がなく寂しい思いをしているカーリーという女の子(小6くらいかな)が主人公。
ある日メレディスという不思議な女の子がカーリーのクラスに転校してくるのです。
メレディスは、なぜか自分から友だちを作ろうとせず、一人で本を読んだりして過ごしています…カーリーが話しかけても、Yes・Noの返事くらいで相手にしてくれません。
メレディスには必ず、朝老婆が学校に付き添い、夕方迎えにくるのです。
腰が曲がって、弱々しく歩く姿を何度かみているうちに、カーリーはその老婆に話しかけてみました。
そしてその老婆は驚くべき内容を語るのです。
「わたしはおばあちゃんの姿をしているけれど、そうじゃないの、わたしがメレディスという女の子なのよ。その体をあの魔女に盗まれてしまったの・・・あの魔女がわたしの全てを奪い取って私を召使いのように扱っているの。私をたすけて…」
カーリーはそっと二人の事を調べ始めます。さて、おばあちゃんの言うことは本当なのでしょうか?
どきどきしながら話にのめり込んでいってしまいました。
この<13ヵ月と13週と13日と満月の夜>という言葉は重要なキとして作品に登場します。
「The lost/失われたもの」というタイトルで売り出されたよりも、きっと手に取る率が増えたはずです。
しかもそのタイトルが、作品の重要なキーを表しているわけですから、日本の改訳の方が勝ちだと思います。
沖縄でも秋は去り、冬の到来がハッキリしてきました。
おコタにミカンで本を読みふけるのも一際たのしい今日この頃ですね。