2011年12月31日

やられた(4)…愛すべき作品 イン・ハー・シューズ/キャメロン・ディアス おまけ

四〜五年前、敬愛する島さんと、キャメロン・ディアスの評価が分かれたけれど、このインハー・シューズを観て後のキャメロン・ディアス評はどうなったか、それを書いておきたいと思います。

キャメロン・ディアスは女優として、道を少し違えてしまったかもしれません。

「チャーリーズ・エンジェル」
でギャラが20億円を突破し、トップ女優の位置にいるとはいえ、
いやそれ故に、相変わらず

「ナイト&デイ」や
「グリーン・ホーネット」
といった作品を中心にしてしまっています。

イン・ハー・シューズの中でみたキャメロン・ディアスの演技力は、なかなかのものでした。もちろん監督の力と共演者たちの力のおかげも大きいのですけど…


イン・ハー・シューズ

を観て、キャメロン・ディアスの評価が変わったのか?

確かに変わりました。

女優として見直した、という表現がぴったりです。

ただし、彼女というキャラクターそのものは、私にはまだ苦手なままです(^^ゞ
以上








やられた(3)…愛すべき作品 イン・ハー・シューズ/キャメロン・ディアス

「イン・ハー・シューズ」
はとてもたくさんの人たちに観てもらいたい作品です。

このサイトを観てくれている方たちには、特にそう思います。

この作品の中には、愛すべき人物たちが、とてもたくさん登場します。


キャメロン・ディアスの姉の役トニ・コレットが、とてもすてきです。


シックス・センスで、コール少年の母親役をしていた人です。彼女は、その作品で、アカデミー助演女優賞にノミネートされた実力派です。

自由奔放に生きる妹、マギー(キャメロン・ディアス)に翻弄されながら、地味に生きる女性、姉ローズを演じます。
写真右側の女性です。


キャメロン・ディアスに「本を読んでくれないか」と頼む盲目の元大学教授、ノーマン・ロイド(右でベッドに横たわっている人物)。
彼もすごくいい。



彼は、俳優だけでなく、TV 刑事コロンボの監督もしてもいるんですね。

それから、偉大なる女優シャーリーン・マクレーン。


マギーとローズのおばあちゃん役を演じています。
とてもキュートなおばあちゃんです。
彼女は、スピリチャル系(あの世とか霊がついているとか)の本をいろいろ出しているので、基本的なところでは眉唾で話を聞かなくてはいけないのですけど、女優としては偉大です。

歴史上に名を残すような人物が協力する監督というのは、多くありません。

監督はカーティス・ハンソン。

L.A.コンフィデンシャルの監督です。

その作品ではアカデミーの脚色賞をもらっています。

中身が分からないように、でも、観てほしくて、こういう書き方になっているのですけど、この作品は、映画通の私が、心から勧める作品の一つです。

2011年が終わるまで、まだ間に合います。
今年のラストに…

あるいは、明日2012年の始まりの日に、ぜひ観て欲しい作品です。

以上。

おまけとして、キャメロン・ディアス評に続けます。







やられた(2)…愛すべき作品 イン・ハー・シューズ/キャメロン・ディアス

さて、前回の続き

優れた映画批評家「島さん」と「キャメロン・ディアス」の作品に話が及んだ時の事です。

私が
「メリーに首ったけ」の頃から、わたしはキャメロン・ディアスは苦手なのです」

と言うと

「彼女は、イン・ハー・シューズで、とてもいい味出しているんだよ…ぜひ観てよ」

と島さんが言うのです。

「いや、もしその映画がよくって、キャメロン・ディアスを気に入っちゃうのも何なので遠慮しときますよ(^^」

と答えて、その後すぐだったのでしょうねきっと…

私のパソコンが壊れてしまい、中のデータが取り出せず、島さんとはそれきりになったのです。


以来、ずっと、島さんが語った

イン・ハー・シューズ

の事が頭にあります。
もちろん
「あんな事いったものの、島さんの強いおすすめなんだから観なきゃな」
とか思って、DVDは四〜五年前に買ってあったのです。

さて、いよいよ、その作品の話に入ろうと思います。

私は、このサイト「樹楽庵」の2011年初めに、「ランディ・パウシュ」の事を書きました。


「まだ今年は始まったばかりだけれど、この動画が、これから一年私がみるどの動画よりも、一番感動的な、一番優れたものだと思います」
というような内容だったと思います。


今年2011年の初頭に観たそのパウシュの動画も、
今、その最後の日に観た「イン・ハー・シューズ」
も、とてもすばらしい作品です。

一年の最後に、こういう映画を観る事ができて、とても嬉しい気持ちです。

ここらで、項を改めます。


やられた(1)…愛すべき作品 イン・ハー・シューズ/キャメロン・ディアス ①

この項を綴る時に、敬愛すべき兄貴「島さん」の事から書かせてください。

わたしの映画評はかなり辛口で、というか、とても正直に書くので
「それだから気に入っている」
という人も多いのですけど、その辛口・正直評は、以前メールでやりとりしていた「島さん」という人物のおかげでもあります。

島さんは、わたしのwebサイトに書く映画の話を気に入ってくれて、メールをくれた人物の一人です。
お互いすぐに打ち解けて、いろいろな作品について語りあっていました。

島さんの語る映画評にはとても教えられる事が多くて、私よりもずっと好き嫌いのハッキリしている人でした。

彼は、国際会議などが開催される事前準備でいろいろな国を飛び回っていた人物したが、海外からもよくメールが届いていました。


そのやりとりの中の一つが、スピルバーグ評です。
 スピルバーグの「激突」という作品の話になった時、わたしが「彼は人々がどういうところで興奮するのか、すごく的確につかんでいると思います」
と書くと、すかさず

「最近作のミュンヘンを観たかい?…どう感じた?」

と聞いてきます。


「スピルバーグのもつユダヤ人の血があの重さを醸し出しているのだと思う」と返すと

「あの女性のスパイの処刑シーンを観たかい?
あんな描き方ができる人物を、ぼくは認めない。
どうして、あのストーリーにあんなシーンを出す
必要性があるんだ!」

きっぱりと言い切る… 憤りと説得力を重ねた言葉でした。

 どこかにも書いたのですけど、かつてのサイトもメールも既にアクセス・キーを無くしているので、島さんとのコンタクトの方法は無いのですけど、どこかで、わたしのこのサイトを目にする機会があったら、ぜひ連絡を下さい。
心からまっています。

はじめが長くなりました。
これから書くのは、島さんと語り合った中の一つ
「キャメロン・ディアス評」です。

(2)につづく

2011年12月30日

NHK BS「世界を変えた日 全編後編」&「ターゲット ビンラディン 全編後編」/ 一年で一番長くテレビを観た日

私は一週間合計してもテレビを30分も見ない生活をしています。

見なくても何にも困りませんし、
どこかのファースト・フードで一番売れているのがどういう商品なのか時間をかけて教えられたら逆に困ってしまいます。

ニュースくらいは見る事があるのですけど、あれは見ているというより、自宅で食事中にTVが鳴っているというカンジです。
ホントに必要だと思う情報は、テレビから流される、強いバイアスがかかったものではなく、インターネットで探ります。

そういう私が年末の大仕事の合間にフト着けたTV番組に釘付けになってしまいました。
12月29日(木)放映のNHK・BS「世界を変えた日 全編後編」と
「ターゲット ビンラディン 全編後編」 です。

19:00から22:00までですから、ほぼ3時間テレビの前に座っていた事になりますから、一気に半年分テレビを見ました、というカンジです。




NHKが制作したのではなくて、BBC制作なのでしょう。
とにかく取材がしっかりしていました。
当時関わった重要人物から直接その時の様子・カンジ・考えを探りだしているのです。
見事です。

もちろん、都合の悪い情報は伏せられているでしょう。
9.11の時にブッシュ大統領はじめ、いろいろな人物がいかに堂々と振る舞ったかというエピソードがたくさんちりばめられていますから。
でも、それでも日本がつくる番組より遥かによい。
格が何段も違うというカンジです。

BBCがきっと福島原発についても取材してあると思う(予想)ので、ぜひそれを流してもらいたいものです。

今回のものも再放送だったと思います。
さらに放送がある時には、テレビの前に座ってみることを少しお勧めします。

映画並みとはいいませんけど、それに迫る勢いがあります。
            以上

2011年12月25日

映画 リアル・スチール お勧めします! おすすめ

前回の<ミッション・インポッシブル4 ゴースト・プロトコル>を、お勧めしません、と書いたら、
「じゃあ年末、何見ようかな?」
というメールが届きました。

今なら<リアル・スチール>をお勧めします。

たいした事ないだろう…
と思っていたのですけど、ミッション・インポッシブル4 ゴースト・プロトコルの後は、もう観たいものがあまりなくて、妥協して映画館に入りました。

子役のダコタ・ゴヨが絶賛されています。

確かによい。

でも、ある意味、鼻につく演技も気になります。

そういうところをカバーしてあまりあるのが、ATOMを初めとする、ロボット達のリアルティーです。

ATOMが土から掘り出されて、リヤカーに載せられているシーンなど、明らかにCGでは表現できない、いい味が随所に出てきます。

アトムという名前自体、日本人のわれわれにはたまりませんし、初めに出て切るロボットのボディーには日本語がすごく目立つように描かれています。
監督・脚本家は日本の手塚治虫にかなり敬意を表してくれている事がはっきり分かります。

年末、時間ができたけど、映画は何を観たらいいのかなぁ…
と考えている皆さん
リアルスチールはいかがですか?

2011年12月24日

映画 ミッション・インポッシブル4 ゴースト・プロトコル/おすすめしません

やっと時間のやりくりができるようになって、「ゴースト・プロトコル/ミッション:インポッシブル4」を観た。

















正直に書きます。

期待はずれでした。

アクション的にも、映像の迫力を比較しても、2とか3の方がよかったです。

しかも、ストーリーが単調過ぎる。

3にもアカデミー賞レベルの実力派を持ってきていた(フィリップ・シーモア・ホフマン)のですけど、この4でもいい役者を持ってきています。

ジェレミー・レナー(右)です。


ハート・ロッカーでアカデミー賞を受賞した人物です。


ミッション4では、トム・クルーズと行動を共にする重要な役を演じたのですけど、これがもう全然よくない。


監督の演出がなってないのですね。


もっとずっと影響力・説得力のある演技ができる俳優なのにとても残念でした。


トム・クルーズ…そろそろ先が見えてきたか。

2011年12月17日

名言/走ることについて語るときに 僕の語ること 村上春樹 から


紙媒体をデジタル化する日々です。
もう既に数千冊はデジタル化して廃棄するという作業を繰り返してきたのですけど、デジタル化された文章を「読む」という時間はあまりとれません。

ただ時々、自分がメモしたページが見つかって、それをじっくり眺めたりします。


今日は

村上春樹 走ることについて語るときに 僕の語ること 
20Ю年6月10日 第1刷
文春文庫

という作品のページで目を休めました。
私の文字で


Pain is inevitable.
Suffering is optional.

という走り書きがあったからです。

<痛みは避けがたい。しかし苦しみは自らの選択>という意味になります。

なかなか味わいのある言葉だと思います。

そしてそれは、私がカウンセリングをする時に、時間をかけてクライエントさんに伝える内容でもあります。


村上春樹は、自らのマラソンの体験を元にこういう事を書いています。

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 あるときパリのホテルの部屋で寝ころんで、インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙を読んでいたら、アフソン・ランナーの特集記事がたまたま載っていた。何人もの有名なマラソン・ランナーにインタビューして、彼らがレースの途中で、自らを叱咤激励するためにどんなマントラを頭の中で唱えているか、という質問をしていた。なかなか興味深い企画である。それを読むと、みんな本当にいろんなことを考えながら、42・195キロを走っているのだなあと感心してしまう。それだけフル・マラソンというのは過酷な競技なのだ。マントラでも唱えないことにはやっていけない。
 その中に一人、兄(その人もランナー)に教わった文句を、走り始めて以来ずっと、レース中に頭の中で反郷しているというランナーがいた。Pain is inevitable. Suffering is optional.それが彼のマントラだった。正確なニュアンスは日本語に訳しにくいのだが、あえてごく簡単に訳せば、「痛みは避けがたいが、苦しみはオプショナル(こちら次第ごということになる。たとえば走っていて「ああ、きつい、もう駄目だ」と思ったとして、「きつい」というのは避けようのない事実だが、「もう駄目」かどうかはあくまで本人の裁量に委ねられていることである。この言葉は、マラソンという競技のいちばん大事な部分を簡潔に要約していると思う。
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Pain is inevitable.
 Suffering is optional.

 村上春樹のこの作品のタイトル「走ることについ語るときに 僕の語ること」は、妙に間延びしていてあまり好きではありません。
でも、この言葉は、なかなか味わいがあるなぁと思います。

 寒くなりました。
 クリスマスはもうすぐです^_^

2011年12月8日

映画館 宮古 おもしろい

宮古島の話を面白く読んで下さっている方達がたくさんいて嬉しいです( ´ ▽ ` )ノ

少し続けます…

宮古島でまじめでたのしいお仕事をこなしつつ、海へ連れてってもらい、映画館へ連れてってもらい、閉園間近の蝶園へ連れてってもらい etc…

さて、宮古の朝…

主催者の方が
「珈琲飲みます?」と嬉しい問いかけをしてくれたので
正直者の私は反射で
「はい( ´ ▽ ` )ノ」
と答えます。

すると
「じゃ、知り合いの喫茶店の店長さんに頼んでテイクアウトしてもらって海で乾杯しましょう」とおっしゃる。



黒糖工場の看板の喫茶店につき、珈琲を受け取ってくれて、うみへ。

宮古島の海は美しかった。

沖縄でも小宇利島へ渡る海は、それはそれは美しくて大好きなのですけど、曇っていたにもかかわらず、宮古島の海はきれいでした。


光の量は少ないのに、マリンブルーなんです。



さて、珈琲を取り出すと…

すばらしい。

わたしはまた宮古島が好きになってしまいました。
珈琲の入れ物が…

みそ汁のカップなんです。

なんて飾らない方達なのだろう…
「中身で勝負する」
それが宮古島魂と悟った次第。


前に書いた映画館のたどりつく前に、映画館の看板を見つけてパチリ!

「パイレーツ・オブ・カリビアンやってるんですねぇ」
と問うと
「いや、やってません。夏からずっとあの看板です」



すばらしき宮古島。
外見でなく中身で勝負する。
しかも看板と中身は思い切り違っているが気にしない。
問題にもなってない。

宮古島は奥がおもしろく深いのです。
また行かなくてはなりません。
       以上。

2011年12月6日

始まりが大好きな映画 love actually ラブ・アクチュアリー/映画レビュー/英語で英会話

数々の映画を観て来た中で、このラストはGoodだ、という作品はいくつもあります。
けれど「この始まりはGoodだ」という作品は、少ないのです。


その少ない中で、リーサル・ウェポン3の時限装置を外すシーンはスリリングで笑えます。






これから書く「ラブ・アクチュアリー/love actually」の始まりのシーンは、とてもすてきです。

こんなモノローグからスタートするのです。


Whenever I get gloomy with the state of the world, I think about the arrival's gate at Heathrow airport. 


General opinion started to make out that we're living in a world of hatred and greed. 


But I don't see that, seems to me that love is everywhere. 


Often it's not particularly dignified or newsworthy, but it's always there, fathers and sons, mothers and daughters, husbands and wives, boyfriends, girlfriends, old friends.

 When the plane hit the Twin Tower, as far as I know, none of the phone calls from people on board were messages of hate or revenge.


 They are all messages of love. If you look for it, I've got a sneaky feeling you'll find that love actually is all around.


そのモノローグの後ろに映し出される映像のすてきなこと…






訳してみますね…


Whenever I get gloomy with the state of the world, 
世の中の事に嫌気がさしてきたらいつも、
I think about the arrival's gate at Heathrow airport.
私はヒュースロー空港の到着ゲートを思い浮かべる。
 General opinion started to make out that we're living in a world of 
hatred and greed. 
我々は憎しみや強欲の世界に生きているのだと、人はいうけれど、
But I don't see that, seems to me that love is everywhere. 
わたしにはそうは見えない…愛がいろいろなところに満ちているのだと思う。
Often it's not particularly dignified or newsworthy, 
特に崇高なものでなく、ニュースになるというようなものではなくても、
but it's always there, fathers and sons, mothers and daughters, 
でもそこに愛はいつもある…父と息子、母と娘、
husbands and wives, boyfriends, girlfriends, old friends. 
夫と妻、ボーイフレンド、ガールフレンド、古き友…
When the plane hit the Twin Tower, as far as I know, 
ツインタワーに飛行機が激突した時でも、私が知る限りでは、
none of the phone calls from people on board were messages of hate or revenge.
乗客がかけた電話は、憎しみや復讐の内容ではなく、
 They are all messages of love. 
全て、愛のメッセージだった。
If you look for it,
周りを見渡してみれば、
 I've got a sneaky feeling you'll find that love actually is all around.
あなたもきっと、周りに愛が満ちている事に気づくのだと思う…




映画の中身は、複雑なシチュエーションも出たり、浅い展開の部分もあったりするで、評価は様々でしょうけど、いつか始まりの部分だけでも、観てみませんか。





2011年12月5日

偉大なる人間 まど・みちお / まど・みちお全詩集 / 百歳日記

私にとって、まど・みちおは「偉大なる人間」である。

「ぞうさん」
「やぎさんゆうびん」
「ともだちひゃくにんできるかな」

など、子ども達に親しまれる歌を世に送り出した人物でもあるけれど、それ以上に、年を重ねてもなお創作意欲を失わずに歩き続ける姿に感動する。
そして、子どものような純真な心で作品を生み出し続けているという事に感動する。
何より、自らの行動に対しても偽らず、まっすぐに前を向いて生きて行こうとする姿勢に感動する。

最近、まど・みちおの訃報が届くのではないかという気がしてならない。
偉大なる人物と同じ時を生きているうちに、この文章を書いておきたい。

私がまど・みちおを心底尊敬するようになったのは、彼の全作品集を出版したいと申し出た出版社に対して,彼が語った言葉に触れてからである。

彼は
「私は生涯で、戦争に賛成する詩を二編書いてしまった。私がそんな不完全な、弱い、ごまかしをする人間だという事を明らかにする意味でも、必ずその作品を探り当てて掲載してほしい」
と頼んだのです。

「まど・みちお前詩集 伊藤英治編 理論社」の「あとがきにかえて」にこうあります。
696ページからです。

 じつは私には戦争協力詩を書いたという記憶が全くなかったのですが、この二編のうちの一編「はるかなこだま」を、昨年三月初めて目にしました。梅花女子大の谷悦子さんが、原本とは別の印刷物に転載されているのをみつけて、そのコピーを送って下さったのです。まぎれもない拙作で、大ショックでした。


 しかし考えてみますと、私はもともと無知でぐうたらで、時流に流されやすい弱い人間です。こういうのを書いていても不思議ではないと思われてきました。が、にもかかわらず私は戦前から、人間にかぎらず生き物のいのちは、何ものにも優先して守られなくてはならないと考えていました。戦後も、戦争への反省どころかひどい迷惑をかけた近隣諸国にお詫びも償いもしない政府のやり方に腹を立て続けてきました。また地元の「核兵器廃絶、軍縮をすすめる区民の会」だけでなく「アムネスティ・インターナショナル」や「キリスト教海外医療協力会」やその他この種のいくつもの会にも、誘われるままに参加しています。詩作のうえでも身辺の動植物を多くとりあげ、かれらのいのちの美しさをほめ、かれらに対する人間の横暴残虐を憤ってきました。


 つまり、一方で戦争協力詩を書いていながら、臆面もなくその反対の精神活動をしているわけです。これは私に戦争協力詩を書いたという意識がまるでなかったからですが、それは同時にすべてのことを本気でなく、上の空でやっている証拠になりますし、またそこには自分に大甘でひとさまにだけ厳しいという腐った心根も丸見えです。そしてとにかく戦争協力詩を書いたという厳然たる事実だけは動かせません。


 動顛した頭でどうすべきか考えましたが、昔のあのことの読者であった子供たちにお詫びを言おうにも、もう五十年経っています。懺悔も謝罪も何もかも、あまりに手遅れです。慙愧にたえません。言葉もありません、と私は私の中のはるかなところから、母のように私に注がれている視線に掌を合わせ、心を落ちつけました。


 そして結局この「はるかなこだま」を公表して、私のインチキぶり世にさらすことで、私を恕していただこうと考えました。本当に慙愧しているのなら、詩作の筆も絶って、山にでもこもるところでしょうが、あとで記しますように、私の中にはかすかながら私を庇いたい思いもあって、このような虫のいい対応を考えついた次第です。
 そこで私は、かねて詩稿が揃いしだい詩集に具体化の約束を頂いている童話屋さんに頼んで、「はるえなこだま」を同詩集に収録させてもらう了解をえました。 …続く…




 私はこういう人物が、同じ日本人である事を、とても誇りに思います。

私にとって、まど・みちおは、日本人の良心の代表でもあります。
その意味で、わたしにとってのまど・みちおは「偉大なる人間」なのです。

最近は、よく、まどさんの「百歳日記」を開いています。

名作です。

まどさんの命が、まだまだ続きますように。

樹楽庵

2011年12月3日

小説 13ヵ月と13週と13日と満月の夜 / 書評 /

コラム 映画にしても小説にしても、たいてい原書のタイトルの方がいいという話をした事があるのですけど、たまに日本人がつけたタイトルの方がいいなと思える作品もあります。




 アレックス シアラー 著13ヵ月と13週と13日と満月の夜という作品があります。


原題は「The lost」です。



そのまま訳すと「失われたもの」というタイトルになります。
それが「13ヵ月と13週と13日と満月の夜」と換えられて書店に並んだわけです。


 わたしの記念日が某月13日という事もあってか、その数字に違和感は全くなく、親近感のみで手にしました。


 本屋さんで1/3程は読み終わり、そのまま買って一気に読みました。


 小説に点数をつけるなんて大胆ですけど、私の辛口映画評の流れでつけてみると、6.4点(10点中)!
 しっかり友人におすすめしたい作品です。
 
 始まりの方の流れを少し書かせてください。


友達がなく寂しい思いをしているカーリーという女の子(小6くらいかな)が主人公。
ある日メレディスという不思議な女の子がカーリーのクラスに転校してくるのです。


メレディスは、なぜか自分から友だちを作ろうとせず、一人で本を読んだりして過ごしています…カーリーが話しかけても、Yes・Noの返事くらいで相手にしてくれません。


メレディスには必ず、朝老婆が学校に付き添い、夕方迎えにくるのです。
腰が曲がって、弱々しく歩く姿を何度かみているうちに、カーリーはその老婆に話しかけてみました。
そしてその老婆は驚くべき内容を語るのです。


「わたしはおばあちゃんの姿をしているけれど、そうじゃないの、わたしがメレディスという女の子なのよ。その体をあの魔女に盗まれてしまったの・・・あの魔女がわたしの全てを奪い取って私を召使いのように扱っているの。私をたすけて…」


カーリーはそっと二人の事を調べ始めます。さて、おばあちゃんの言うことは本当なのでしょうか?


 どきどきしながら話にのめり込んでいってしまいました。


 この<
13ヵ月と13週と13日と満月の夜>という言葉は重要なキとして作品に登場します。

「The lost/失われたもの」というタイトルで売り出されたよりも、きっと手に取る率が増えたはずです。

 しかもそのタイトルが、作品の重要なキーを表しているわけですから、日本の改訳の方が勝ちだと思います。


 沖縄でも秋は去り、冬の到来がハッキリしてきました。


 おコタにミカンで本を読みふけるのも一際たのしい今日この頃ですね。


2011年11月28日

宮古にて 映画館/プロジェクター

宮古島で久しぶりに講座をして来た。
元気な方たちが多くてたのしくなる。
久しぶりの仲間たちともあえて、嬉しい一日となった。

朝早く着いたので
「時間があったら映画館に行きたいなー」と言うと、
「まず会場に行ってプロジェクターなどのセッティングをしましょう」
と言われて断念┌|∵|┘

会場では、友人に入手してもらったデータプロジェクターを試してみた。

カシオのXJ-350

7~8年前に発売開始されて、私が手に入れたものがそれから何年後に製造されたものかわからないのだけど、これがとても快適。

会場にセットしてあったエプソンのよく見る機種より発色がよいのです。

さすが、発売当初45万円くらいした機種、カシオさん本気で作りましたね。

プロジェクターを探している皆さん、自信をもっておすすめします。ちなみに、中古品市場で2万円台から3万円台で取引されています。中古品は当たり外れもありますから、近くに詳しい人が居たら、相談するといいですよ。

会場でのセッティングを終えて、
「さて映画館へ」と思ったら
「講座の前に食事を済ませましょう」
という当然の流れ…┌|∵|┘


さて本番。
講座でわいわいたのしみ、たのしんでいただき、元気に終了。

またこういうたのしい講座を開いてね、という嬉しい感想の数々に、単純に「はい」と答え、空港へ…

しかし、ぼちぼち映画サークル代表としては、ぜひ映画館をみておきたかったので、再度「映画館に行きたいなー」と言うと、空港に向かう途中に寄ってくれた(^ー^)ノ

「ここですよ」とおろしてもらって見あげると、なんと、映画館の名前は
「シネマパニック宮古島」
斬新だ。

しかし、エキサイティングな作品ならいざ知らず、ロマンスものとか、感動ものに会うような名前ではないな、でもよし。

料金は一般1600円。
沖縄本島と同じ。
しかしわたしの大嫌いな
「金持ちシート制度」がない。

これはすばらしい事だ。
庶民の娯楽に、裕福な者とそうでないものを区別するようなシートなど言語道断。

スクリーンは一つで、時間帯で作品を区切ってあった。

今度訪れる折には、ぜひ、映画鑑賞してから講座に突入したいものだなと思った(^。^)



2011年11月26日

珈琲を巡って ベートーベンの点てた珈琲は濃いのか薄いのか? 朝本屋!/村山 斉 宇宙は何でできているのか? 幻冬社新書/サイモン・シン ビッグ・バン宇宙論

何とか明日の宮古行きの準備は今日中に終わりそうです。
ふと「そういえば明日の飛行機は何時だっけ? 九時かな十時かな?」
とか考えながら、講座を主催してくださっている方からのメールを見てビック…
すばらしく早い便だ…こりゃまずいヽ(゚∀゚)ノ
でも、あわててもしょうがない。
人間、100%を目指すとダメになる。
とりあえず90%…四捨五入で85%ならOK!
そんな感じでビールに手を出しています。

今朝は四時くらいに起きて、珈琲を点て、仕事をしていました。
前から気になっていたベートーベンがいつも60粒の珈琲豆で点てていたという珈琲は濃いのか薄いのか?
の実験で、きっかりと数えて点てました(^^
少し前に書いた英文のコラムの最後の文章に

I wonder if Beethoven's bitter expression was due to his coffee habit.


 ベートーベンの苦みばしった表情は彼の珈琲を呑む習慣によるのだと思う

とあります。
それが気になっていたからです。
「60粒で点てた珈琲は苦みばしるような表情をする程濃いのか?」

わたしは、あれは珈琲の所為ではなくて、きちんと60粒で作るように、と下僕に指示して、しかもそれをちゃんと守っているのかチェックしていたという神経の所為だと書いたのですけど、いったいどうなのでしよう?


皆さんはどう思いますか?


もちろんデミカップのような小さな入れ物に作ると濃くなるのでしょうけど、ごく普通の喫茶店サイズのカップで点ててみました。

下が60粒の豆を引いた珈琲です。



私がいつも点てる珈琲よりずいぶん少ないのです。
珈琲豆の粒がベートーベンの頃とかなり違うという事は無いでしょうから、ベートーベンもこれくらいの量で作った珈琲を呑んでいたのです。

普通サイズのカップ(ほんの少し大きめかな?)に注ぐとこんな感じです。
薄いのです。
アメリカンを頼むと、時々これくらい薄いのが出てくる事があります。
小さめのカップでやっと、普通の喫茶店の珈琲くらいになるのでしょう。
それでもスタバのレギュラーよりは薄い珈琲になるはずです。

こうやって60粒の珈琲の謎は、朝四時過ぎに解かれたのでした(^_^)/~

さて、一仕事終えて九時過ぎの事。
息子を都会に送りながら、大好きな「朝本屋」をしてきました。
行きつけの「珈琲が飲める本屋さん」で一時間半くらいのんびりと本や雑誌を読んできたのです。
来年の大きな計画を前にして、娯楽的な読書はほとんどしていなかったのに、昨日の「僕って何」で、禁じていた読書を再会してしまったからなのでしょう…
忙しさの中の、とてもいい時間でした。
本屋さんのカウンター席には、可愛い人形も置かれていてなかなかよい。


頭の星が、クリスマスをイメージさせて幸せな気分。
二冊しっかり読んで、あと二冊はブラウジング(眺め読み)!
幸せなひと時。

一番良かったのが「村山 斉 宇宙は何でできているのか? 幻冬社新書」。
じっくり最後まで読んだのですけど、感心したので購入しました。

といっても、宇宙関係ではサイモン・シンの「ビッグ・バン 宇宙論」以上のものはまだ表れていないと思います。

以上

2011年11月25日

小説の話を 三田誠広「 僕って何」河出文庫 / 奥田英朗「サウスバウンド」




宮古での講座に全力投球しようと考えているのだけど、どんどんいろんな仕事が舞い込んで、なかなか集中して準備ができません。
それでも今日はしっかりMacの前に座って、プレゼンテーションの準備や動画の編集などしています。
動画の編集というのは結構時間がかかって、たとえばエンコードと呼ばれる作業(動画のタイプたとえばDVDの様な高密度のタイプを動作の軽いiphoneで読める形式に返還したりする作業)をすると、かるく30分はそのまま待つ事になります。
ここぞとばかりに、本棚に向かって久しぶりに文庫本を手にしました。
たまたま気になった三田誠広(みた まさひろ)の「僕って何」という作品。
奥付を見ると1980年発行とあるから三十年以上前だ!

三田誠広は、小説家なのに科学の本も書く。
宗教の本も書く。
哲学も経済学も書く。

しかもその文章はすこぶる読みやすい。

わたしの気に入りの作家なのだけど、残念ながら元々の小説の方はあまり気に入らない (´・ω・`)

一つだけ続けて何度も読んでいるのがこの「僕って何」という作品。

学生時代に読んで、ほとんど意味が把握できず…
でもそれは三田誠広のせいではなく、わたしの読解力があまりにも未熟だった所為。
二度目が社会人になって四五年経ってから…少し意味が分かって、少しおもしろく感じた日。
三度目は2007年1月27日。
奥付に期日と一緒にこういうメモがある。
「今年始めて手にした本。しかし読むのはこれで三〜四回目!
学生のころも、その後も読んでいる。
学生の頃は文章のスタイルばかり気にしていたのか、相手が人格をもって迫ってきてくれない。本が一つの紙の固まりでしか無かったのだな。自分も大分成長したな」

約190ページのこの本は、私の平均読書速度「120ページ/h」からすると、約1時間半少しで読み終える。
世界最高のノートパソコンと思っているMacBookAirで動画処理しながら、その待ち時間に読み終えてしまったのだけど、エンコードその他の時間から見て、どうも一時間くらいでは読んでしまったらしい。

速く読みすぎたけど、またなかなかおもしろかった。
その頃の三田誠広の文章の未熟さも見えて来たのだけれど、純粋な学生の感覚も味わえて、よかった。

特に、母親に対する感覚が痛いほど伝わってくる来て、はじめの部分の母親に辛く当たるシーンなんか、苦しくなつた。
それから大学で誰とも人間的な付き合いの全くなかった頃のシーンも苦しくなった。
突然つきあう事になった女性「レイ子」のキャラクターも、いきいきと感じられた。
ふとした事で学生運動に関わりながらも、「僕」は、ぜんぜん学生運動にのめり込む事ができず、結局「一対一の人間関係」としてすごくぎこちなく、まじめにつきあって行く人物。あまりにもぎこちないところが逆に共感を呼んで心地いいな。


 学生運動といえば、奥田英朗の「サウスバウンド」は名作だった。
我が沖縄が最終的な舞台。

かつて学生運動に身を染めた父親と、いくつになってもその父に惚れている母親の元で、激しくも純粋に育てられる上原二郎の物語。

作品の表紙も青空に赤瓦にシーサーの絵。

そういえば、奥田英朗の快作「スイミングプール」の主人公も伊良部という沖縄名字の変な医者だったな。
奥田さん、沖縄とどういう関係なんだろう?

 デジタル化していると、どんどん本がぶった切られて、ゴミ箱の中に入っていくのだけど、文学作品は対象外。
欲しい方に譲ります。

三田誠広「僕って何」河出文庫(汚れあり)…送料込み200円

奥田英朗「サウスバウンド」角川書店(単行本)  送料込み600円…上質   ※売れました

連絡ください。
直ぐに送ります。

アドレス
kiraku21@gmail.com


まで。

2011年11月24日

ダイエットで笑った(^^

肉野菜中心食にしたらぐん体重が落ちたのですけど、あまりもたくさん食べるので、しかも飲み会もしっかりとあるので、なかなか目標の60キロ台に入れません(´・ω・`)
飲み会を減らせばよいのですけど、それはかなり厳しいな。


というのでダイエットの情報を見ていたら、2チャンネルの掲示板で笑ってしまいました。


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  11:名無しさん@涙目です。(長屋):2011/11/11(金) 17:10:49.95 ID:eZAkiikJ0
 食わなきゃ痩せる。
 食わずに太れるもんなら太ってみろ。 
19:名無しさん@涙目です。(茨城県):2011/11/11(金) 17:12:52.37 ID:J1PO5T/r0
食べないダイエット→お腹が減って動けない 
運動してダイエット→次の日疲れて動けない 
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ところで私の友人達が私と同じ方法「肉野菜中心食」でどんどん痩せています。
きっかけは以前に書いた「肉野菜のスープ」なのだけど、理屈的なものはこうです。

http://allabout.co.jp/gm/gc/23202/

試したい方はどうぞ!

2011年11月19日

ベートーベンと珈琲 クラシックを聴いていて / 英文 英語

土曜日の朝は、なんとなくボーッとしています、と書き出して、
いや、いつも朝は弱いよなぁ、と独り言(・o・)

直した「テレビなう(アプリhttp://tv-now.jp/desktop/)」でクラシックを聴きながら珈琲を飲んでいると、べェートーヴェンの重厚な曲が流れてきました。

音楽好きや珈琲好きの方達には常識的なのでしょうか? 知らないのですけど、いつもの様に修行で手近な英文を読んでいる時、こんな文章が出て来ました。とても面白かったので、記録に残してありました。

英語をそのまま読んでみたい方のために書き抜いてみます。
後でわたしの訳文を載せます…興味のある方はまずこの文章で内容を味わってみてください。

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The musical genius Beethoven was a coffee lover.
He was also very particular about food.
He limited his food and he drank only wine, mineral water, and coffee.
He said to his servants, "You must make my coffee with exactly sixty coffee beans." Then, he counted the beans one by one.
I hear that the only thing he had for breakfast was his cup of coffee. 
I wonder if Beethoven's bitter expression was due to his coffee habit.



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訳文付き 樹楽庵イメージ訳です(試験のような厳密な訳ではありません)


The musical genius Beethoven was a coffee lover.
音楽の天才ベートーベンは珈琲の愛好家でした.
He was also very particular about food.
彼はまた、異常なほど食べ物にこだわる人間でした。
He limited his food and he drank only wine, mineral water, and coffee.
彼は限られた食べ物しか口にせず、飲み物はワインと湧き水、それから珈琲だけでした。
He said to his servants, "You must make my coffee with exactly sixty coffee beans." 
彼は召使いに「私の珈琲をつくる時にはちょうど60粒の豆を使うように」と命じていました。
Then, he counted the beans one by one.
そしてその後、彼は自分の豆を一粒一粒数えたのです。
I hear that the only thing he had for breakfast was his cup of coffee. 
私がきいたところによれば、一杯の珈琲が彼の朝食だったという事です。
I wonder if Beethoven's bitter expression was due to his coffee habit.
ベートーベンの厳しい表情は、彼の珈琲をとる習慣によるものかもしれません.
※原書の訳文では「もしかしたら彼のにがい表情は、これのコーヒーを飲む習慣のせいだったのかもしれない」

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この英文はそのまま面白く読めました。
ベートーベンが珈琲好きだったという事、それから勝手になのか、教師に間違った情報を教えられたからなのか(きっと後者だと思うのですけど)、貧乏生活をしていたと思っていたベートーベンに召使いが居たというのもおどろきでした。

最後の一文、このエッセイを書いた人の意見に対しては意義ありです(^^
ベートーベンが珈琲の粒を召使いに数えさせる程の珈琲好きだという事以上に、言った通り使っているかを自分でも数え直す程の潔癖さは普通ではありません 。彼の表情は、その異常な執着心と潔癖さによるものなのでしょう。

ちなみにわたしは彼の全ての曲を聴いているわけではありませんが、彼が生み出した曲を名曲だと考えつつも、CDを買ってまで聴こうという気にはなれません。ただ、交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」は、好きな方です。




2011年11月16日

ほれぼれする空だった…

忙しいと口にする事はほとんどなく、過ごしているのだけど、周りの人たちが「忙しい、忙しい」と口にしている時よりはずいぶんタイトな時間を過ごしている日々…
だけれど、忙しすぎて山にもいけないという事はほとんどないのです。
忙しすぎて映画に行けない、というのもほとんどないのです。
今日は、忙しいさなか、大好きな仲間達と寿司会でした。
この日ばかりは、肉野菜中心食を脇において、しっかり寿司を食べるのです。
この間は、合間を見て、仕事帰りに小高い山に上りました。

いい空だった…

久々にみる、ほれぼれする筋雲だった…
地球という星は、ほんとうにすてきなところだなぁ。
たのしい事が多すぎて困ってしまうほどだな。

2011年11月15日

映画 SOCE CODE/ミッション・8ミニッツ

映画の話を続けましょう…
最近観た作品で良かったのは、「Rise of the Planet of the Apes/猿の惑星 創世記」と「SOCE CODE/ミッション:8ミニッツ」です。

興行的に成功しているのは前者「猿の惑星」の方です。
ストーリーもすごくしっかりしていてお金もかなりかかっている作品です。
ただし、どちらかと言えば、わたし的に好きな作品は後者「SOCE CODE」です。

主演のジェイク・ギレンホールはすごくいい役者です。
きっと数年来にアカデミー賞を取ると思います。
「警告:このラスト、映画通ほどダマされる」という文句もなかなかよい。
ただし、そういう程だまされるわけではなくて、ラスト数分のどんでん返しと言われる部分が秀逸だという感じはありませんでした。
私に同感してくれる人も多いかもしれません。

ラストは抜きにして、それまでのプロットがなかなかよい。

映画通は観て損はありません。
予告編、のっけておきます。






2011年11月14日

この頃の映画の話 マネー・ボール/ブラッド・ピッド

前回の、ゲイのお方に抱きつかれてしまったという衝撃的な話の後にしばらく書いていなかったので、心配してくれた方達もいましたが、元気です。
あまりの忙しさに、書いてもいいかげんな文章になりそうで控えていました。
これまで「外部から頼まれた仕事は多くても月一の頻度にとどめる」という歯止めを作ってあったのですけど、最近それを緩やかにしたためにどんどん仕事が入って、週一くらいで外部の仕事に出かけている日々です。

それでも映画は週一で観ています。
日垣隆が、自分がウツを克服したことを書いていたのですけど、ウツかどうかを見分ける重要なファクターに「それまでとても好きだった事に対してもおっくうで、興味がなくなる」という項目がありました。
私はウツになるタイプでは無いのですけど、映画を観る事に対しても興味が無くなるとしたら、これはかなりの症状だなと思います。
ま、ただし「忙しすぎて観たい映画も観る時間がない」という事は十分に予想できて、怖いです (´・ω・`)

さて、昨日観たのが、ブラッド・ピッドのマネーボール。


私は野球にあまり興味が無く、これまで野球の一ゲーム全部を観たという事がありません。
好きな俳優ブラッド・ピットが出るというので足を運びました。

で、寝ました(・o・)
野球に興味が無いからではなく、手に汗握るシーンに行きそうな時に、その都度外してしまっているのです。途中途中に織り込まれていくシーンが、興奮の高まりをブチ切るのです。まいった、この監督さん。
きっと野球とか好きじゃないのね。
前に撮ったカポーティの時もそうだったけど、人間の内部を描こうとするあまり、自然に高まるはずの映画の流れはどうでも良くなって、しっかり外しまくった。
ま、ほんの少しは手に汗握るシーンはあったけどね。

ブラッド・ピットの作品はどれもいい、とかいう人たちが多いけど、わたしはぜんぜんそうは思えなくて、ここ数年続いている「オーシャンズ」シリーズはB級の下くらいな感じです。

アカデミー賞でも騒がれた「バビル」もあまりよくなかった。

「Mr&Mr.sスミス」も同じく。
他にも「イングロリア・バスターズ」とか「バーン・アフター・リーディング」とか、映画館まで行くんじゃ無かったという様なものまでいっぱい。

彼が下手なのではなくて、脚本と監督が悪いのでしょう。

良かった作品もいろいろある…
「Meet Joe Black/ジョー・ブラックによろしく」は最高に良かった。
「リバーランズ・スルーイット」も良かった。
「12モンキーズ」もすごく良かった。


名優の一人だと思っています。
次回作に期待しましょう(^^