2010年12月29日

ものの見方・考え方入門 突然さわがれ始めた問題には気をつけよう 科学は暗闇を照らす一本の確かなロウソク

二十年来の友人と月一で語りあっている。

毎月、あるテーマで語りあうのだけど、今回は「科学」そのものがテーマになった。

 一時期、ダイオキシンが騒がれて、今は殆ど「ダ」の字も見ない聞かなくなった。

地球温暖化問題一色だった頃はとっくに通りすぎた感がある。

新型インフルエンザなどの病原体にヒステリックに反応して、映画館から人がほとんどいなくなったのは、今年の話。

いったい、「科学」とは信頼に足るものなのか?
どっちの主張が正しくて、どっちが間違っているのかを、ただ時間が経つのを待つしかないのか?

そんな事はないのです。

 突然さわがれ始めたものごとがあったとする。
ダイオキシンでもいい、宇宙から飛来する未知の生命体でもいい、ある人物でもいい。
それが突然さわがれ始めたとしたら周りを注意深く見渡す。
そして「大変だ大変だ」と騒いでいる側と反対側の主張が見つかったとしたら「要注意」。
その時には冷静に「それは科学的な統一見解ではないのだ」という見方をする事です。
何らかの意図が後ろにあって騒がれている可能性を選択肢のひとつにしっかり入れておく事。

これまでの事例からして「突然騒がれ始めて、しかも別な見方考え方があるにもかかわらず、一方向の主張ばかりが流れている」としたら、それはほぼ「ある意図で歪曲された事象なのだ」と思ってよいのです。
自分もその騒ぎの片棒を担いだとしたら、のちのち「あれは騒ぎすぎたのだ・・・踊らされたのだ。私が踊って周りの人も踊らせたのだ」という事になるのです。

たとえば「エイズ問題」はどうだったか?

一時期かなりヒステリックに騒がれた歴史がありますね…しかし、あの時に果たして「エイズは大したことはない病気だよ」と語っていた科学者集団・医者集団がいたのだろうか?
いなかった。
研究者達はエイズは世界的取り組みが急務という見解で一致していたのです。
今ではその選択は正しかったという事がわかる。実際に世界レベルではエイズ患者を減らしているのですから。

エイズ問題とはちがって、騒がれた時に、注意深く眺めれば、その事と逆の主張がしっかりと見つかる事がよくあります。

新型インフルエンザが騒がれた時に、「大した事はない」という主張もあったのです。

 地球温暖化はどうか?
ゴア元アメリカ副大統領が脚光を浴びてノーベル平和賞までもらったのは2007年の事。
その頃からすでに、地球温暖化説はおかしいという主張いろいろあったのです。
つまり「科学者集団の統一見解ではなかった」のです。
どうして統一見解でないものに対して、庶民はあれほどヒートアップしていったのか?

人々は騒ぐのが得意なのです…DNAレベルでそうなのです。
マスコミは騒ぎを煽ると商売繁盛なのです。
そのマスコミの後ろにいろいろな意図が働いている事があるのです。

つまり
「突然騒がれ過ぎたら、逆の主張がないか気をつけて眺める・・・見つかった、とりあえずその騒ぎに加担しない!」
という事が大切なのです。

そして科学的な丁寧なぎろんを探ることをおすすめします。
科学は信頼に足るのか足らないのか?
足るのです。
科学こそが暗黒の世界を照らす確かな一本のロウソクなのですから。
しかし、一挙に解決などできません。
真理に辿りつくまではゆっくりゆっくり時間がかかるのです。

ですから真理に辿りつくための議論を、集団ヒステリー的な煽りで崩してしまってはいけない。われわれ大衆は時々そういうことをしてしまいがちなのですから。

これは科学的な議論を別にしても成り立ちそうです。
小沢問題で議員さんたちは騒いでいます。

「国民の七割以上は小沢の説明を求めている」というマスコミのデータもどんどん利用されている。
しかし考えてみてほしい。
「小沢は金の問題について説明する責任があると思いますか? 無いと思いますか?」
と問われたら、ほとんどんの人たちは「あると思います」と答えると思いませんか?

そういう聞き方ではなくて、
「今、国会は小沢問題を追求する事を真っ先にやるべきだと思いますか? それとも年金問題が先だと思いますか? 若者たちの就職問題が先だと思いますか?・・・」と問うとどうでしょう?
本当の国民の殆どが「真っ先に小沢問題だ」というのでしょうか?
私は違うと思う。
小沢問題はどうでもよい、とまでいう人はいなくても、司法も動いてるのだから国会では急務の○○問題があるでしょう、となるのではないか?
なのに、国会議員は揃いも揃って「小沢問題一色」にしか見えません。
困ったことですね。
ここでも

「突然騒がれ過ぎたら、逆の主張がないか気をつけて眺める・・・見つかった、とりあえずその騒ぎに加担しない!」
というのをおすすめします。