2011年5月8日

映画 岳 

「辛口映画評論家の樹楽庵です…」
と始まってしまうのをお許しください。

わたしの愛する「穂高」でロケをした映画なので期待を少しふくらませて、眠い目をこすりつつ出かけてゆきました。

困りました。

原作がもともと漫画だとは言え、それを実写版にしたわけですから、もっとしっかりストーリー練ってよ。
 ストーリーが行き当たりばったりの次元の漫画になってしまっています。
ちなみに、私は漫画も読んでいて、ま、漫画は漫画として楽しんだのですけど、実写版でそういうのをどんどん出していくっていうのには困りました。

冬山で吹雪に巻き込まれた事がない人でも、きっと気づくことでしょう。
ブリザードの中、恋人を救助に行き、力果て倒れた目の前のクレパス(岩や雪の裂け目)に、以前恋人にプレゼントしたマフラーの細い糸がほんの少しついていて、「ここだ!」とばかりに救助してしまう(・∀・)

そういうありえない偶然をふんだんに盛りこんで、しかも、副題とは逆に「山に行くとかなりヤバイぞ」という構成になっちゃって。

ま、でも私はまた山に行くけど…

みなさん、出ている俳優さんたちのファンだという場合でなければ、DVD「劔岳 つるぎだけ」を観たほうがよいとおもいます。
穂高の美しさは何度か出てきます。

でも、それ以上に、まいってしまうシーンが幾つも出てきます。