2010年11月28日

苦労は怒りの元

東京から、敬愛するE先生が来てくれたので、一緒に夕食をとりにでかけました。

E先生とは数年前にアメリカでの某会議に一緒に参加した時からつきあいさせて頂いていて、かれこれ五六年くらいになるのかと思う。

ずいぶん先輩で、しかも地位も名誉も高い位置にいる方なのに、若輩の私をとても大事にしてくれる・・・
わたしも、上下関係抜きで、E先生の人柄が大好きである。

E先生とのエピソードはとてもたくさんあって、書き始めると止まりそうにないので、やめておいて、実は、食事に行った店で、こういう張り紙を見つけたので、それを書いておきたいのです。

 「やーさ、悪心。難儀、根性」
琉球方言なのだけど、
「空腹は悪い心の元、苦労は怒りの元」
という意味である。

日本人は「苦労は買ってでもしろ」とか
「苦労を苦労と思うな」的な発想が好きで、説教にもよく利用したりする。

ところで、ずいぶん前の事だけど、二谷英明という俳優が
「わたしは若い頃、とても苦労してきた。だからこそ言えるのだけど、若い時の苦労は買ってでもしろ、というのは間違っていると思います」
という話をしていたのを覚えている。

人間は、衣食が足りてこそ、周りの人達を笑顔にしようというゆとりが出てくるものだと思う。

沖縄の、この言葉は、とてもいい線をついているなと思うのです。

2010年11月21日

映画 クレージー・ハート お薦め!

久しぶりに、みなさんにお勧めしたい作品に逢いました。

クレージー・ハート

アカデミー賞受賞作です。
今頃来るのね・・・

かつて大人気を博していたカントリー・ミュージシャン、
しかし今は落ちぶれてアル中、崖っぷちの人生を歩む・・・

ボーリング場でのコンサートといった、いわゆるドサ回り。

その男が、ある女性とその子どもとであって、人生をかえ始めるという、時々あるようなストーリー。

でも、秀逸です。

ラストもよかった。

アル中のミュジシャンを演じているのは、はじめ、ニック・ノルティー(48時間の主人公)かと思っていたのだけど、途中で、ジェフ・ブリッジズ(ビッグ・リボウスキ主役)だと気づいた。
二人はとても似てるのね。
上が、ブリッジズで、下がノルティー。


ノルティーも大好きな俳優さんです。


クレージー・ハートに戻して、相手役の女性、マギー・ジレンホールも、とってもよかった。
チャーミングで、いい女優さんだなあ。
ダーク・ナイトでバッド・マンの恋人役をしていた女性です。


今回は、馬鹿な夫と別れて、小さな子どもを育てている女性役。
それが、、ブリッジス演じるミュージシャン「バッド」に惚れるのです。


かけるのはここまで。


騙されたと思って、観てみるとよい作品だと思います。



2010年11月20日

城山三郎の書斎

久しぶりに本屋さんに行った。
最近は毎日DVDばかり観ていて、寝る時もそうなので、本を開かなくなってしまっている。
でも大好きなので、いろいろ買いたいものは尽きない。

書棚をブラウジングしていたら、城山三郎についてまとめられた本が目に入った。
学生時代にずいぶん読んだ作家で、同じく空手をやっていたので、親しみがある。

ページをめくって目を見開いた。

メモ魔だった城山三郎の書斎の写真の一枚・・・


すごい。
わたしの部屋は、すばらしく整っていると感じてしまう。
でもそれはほんの一瞬だったけれど・・・

映画人の能力として・・・

あれこれかまわずに行き当たりばったりでDVDを観ることにしています・・・英語の修行のためです。

今朝は少し早く起きて「ザ・インターネット2/The Net 2.0(原題)」を観ています。

始まりから困ってしまいました。
というより、参ってしまったという感じかな。

 主人公の女性 Hope が警察官たちに追われているシーンから始まります。
どういうワケで追われているのか、さっぱりわからないままの逃走シーンなのですけど、それはまあ、映画でよくやる事なので、気にはなりません。

追っている多数の警官は、銃を手にして、時に発砲しながらHopeを追いかけています。

Hopeはこれだけ撃たれているにも関わらず、かすりきずひとつ追わずに逃げていきます・・・まあ、それも許しましょう。

問題は次のシーンです。

通りに出た主人公Hopeはさらに逃走を続けます・・・その時の彼女と警官隊の周りの人々に注目してください。


どうしてこういうシーンを許してしまうのでしょうか。

武装した警察官の集団が、時に発砲しながら追いかける状況で、周りの人達は誰一人逃げようとしない。
目の前を通り抜ける犯人と警官隊を目にしている人々も、座ってのんびり眺めている・・・

参りましたm(_ _)m

監督だけではなくて、カメラマンもスタッフもやる気が無いのか、能力が無いのか・・・

でも、私は英語の修行の為に、最後まで付き合うことにします(^^)v


2010年11月15日

牛丼一杯の儲けは9円?

タイトルを見て、パラリと中をめくった位なのだけど、結構衝撃的な数字です。



並盛り一杯350円の儲けは、およそ9円という話。


9円の儲けをいくら掛けても店が成り立つわけはなくて、それでも、大量仕入れとかいろいろな手でもうけは確保できているのでしょう。
きっとそんな事もいろいろ書いてあるのでしょうね。


学生時代、叔父の喫茶店でバイトをしていました。
珈琲が300円程です。
叔父にいろいろ聞くと、人件費や材料費、電気料などいろいろなコストをさっ引いて、純益が40円くらいだと行っていました。


100人入ると、4000円の儲けです。
人件費にも足りません。


商売って、けっこう大変なのです。

2010年11月7日

「はやぶさ」の川口先生と

 最近、日本が世界にほこる「探査機 はやぶさ」のチームリーダー川口先生と語る機会がありました。

NASAに比べて桁違いに低い予算で、桁違いに少ない人数で、スペースで、支持者が少ない状況で、しかも政治家からは「一番ではならないのか」とか言われ、etc…
そんな中で、人類初の快挙を成し遂げた人物との語らいは、とてもワクワクする時間でした。
NASAには負けられない、という言葉を、傍で聞いていて、こういう負けん気の強さって大切だなと、しみじみ感じていました。

川口先生の口から出た言葉で、いくつも頭に残っているものがあります。

「技術より根性です!」

「学校で教科書を学ぶということだけでなく、天邪鬼にもなれ・・・他人が考えないような事をあえて考える天邪鬼のような態度は大切なんです」

「宇宙で別の生命体? そりゃ、見つかるでしょ・・・そういうのを直接地球に持ってきたらとても危ない事があるんです。もしも持ってくるとしたら、映画のバイオ・ハザード並のセキュリティシステムを作らなきゃいけない。わたしのやりたい事のひとつに、地球から離れた場所で、そういう生命体を検疫したり研究したりするような場所を作れたら、というものもあるんです」

「日本が世界一の科学・技術をアピールして、世界にあなどられない国になるという事が大事なんです」

「わたしの先輩や先生たちは変人がいっぱいで、社会にはそんな変人がいっぱいいるのだとばかり思っていたくらいです」


「私は、はやぶさ計画が挫折しそうになった時、一人プロジェクトチームの部屋で、みんなが来る前にお湯を沸かしていたんです・・・そこに来た人に”あ、もうはやぶさプロジェクトは終わったんだな…お湯もない部屋になっちゃたんだな”と思われたら負けだと思って一所懸命やってました」


偉大なるプロジェクトを成功に導いた人の迫力と計算力を感じる一日でした。

驚いたのは、神社を回って神頼みをしていた、って言う話をした時で、あまりに驚いたものだから、ついつい「たのしさ」の話に持っていくのを遠慮してしまいました(^^ゞ

はやぶさⅡ、も本格スタートします。
是非、また成功に導いていただきたいと思っています。

2010年11月3日

DVD 素晴らしき哉、人生!/It's a wonderful life.

前に、無防備都市、について書いたけれど、また古い映画を観ました。

It's a wonderful life.

1946年っていうから、65年くらい前の作品なのです。
もちろんモノクロです。

ある男が自殺しようする、というので、いろんな人達の「彼を助けてくれ」という祈りが、天に届き、ある天使が地上に遣わされる、というところから始まります。
その天使が、「B」クラスだというので、羽根がまだついてない。
しかも、見るからに冴えない天使です(^^ゞ

古い映画って、ストーリーがすごくいいものがたくさんあるんですね。

フランク・キャプラ監督・・・同時代に居たかった一人です。

おすすめ品。

ブレインマップ(BM)その2 発想法と商標登録

ブレイン・マップ(BM)について少し書いたら、興味がある、という方達からいろいろメールが届きました。
私がそこでとりあげた「マインド・マップ」の講座を受講した方達、けっこういるんですね・・・


少し気になるのが、
「発想法に商標登録っていうのは変じゃないか」
という趣旨のわたしの発言についてのメールでした。
なので、少しだけわたしの考えを書いてみます。

「商標登録」そのものが「ビジネスとしての権利を主張します」ということです。

どうして、人間が知的に高まっていく手法に縛りをかけようとするのか?
そもそも、根本的な疑問がその事です。

一緒にしてはいけないものが、例えば「英会話教材」などです。
英会話教材だって、知的に高まっていく手法と言えないわけではないけれど、そこには実際に「品物」という経済コストが十分に掛かっているわけです。それを製造する人たちを特許で保護しないと、コピーがどんどん出まわって、結局、時間とお金をかけて創りだす知的な活動を崩壊させてしまう可能性があります。
出すから、英会話教材が保護されるのは今のところ、必要なことだと思います。
付け加えると、将来的には、それにいろいろなコマーシャルが付随して、無料化されていく流れになるのだろうと予想しているのですけどね。

そういう「物品」でれではなく、純然とした「手法」そのものに縛りをかけてしまう事を問いたいのです。

極端な例で言うと、たとえば「ひらがな」に特許をかけて、それを自由に利用してはいけないのだと主張する団体が出てきたらどうなるでしょう?
日本人の思考過程に「ひらがな」は不可欠です。ですから今更そういうことは無理なのですけど、思考実験として、

「漢字」を略して表記する方法として「ひらがな」が開発され、それが広がり始める過程で、ある人が、それは私の開発したアイディアだ、と主張して商標登録をして縛りをかけた
としした。

それはどういう意味をもつのか?

そもそも、そういう事で、知的活動を縛って良いのか?
アイディアを産む方法があったら、それは広くみんなに伝え、広めていく事が、社会全体が豊かになっていく道ではないのか?

その疑問が、マインドマップの商標化に対する疑問なのです。

そして、そのマインドマップは、よく見ると、数学で取り上げる樹形図(木構造/右図)にとても似ている。

一見違って見えるのは、表面上の事にしか私には思えません。
その有効性はわかるのですけど、それを自分オリジナルと言って「自分の手法が世界に普及している」と言って良いのかな?


「100%これが正しい」と考えるのは、科学的発想法ではありません。
「もしかすると、こういう事も○○%はあるかもしれないな・・・自分の最初に考えたことは間違っているかもしれないぞ」という、別な選択肢はとても大切です。続いて、マインドマップに対しての擁護的な考えを書きます。

話をすすめていく前に、「特許」と「商標登録」には違いがあるので、それに対する専門家の言葉をまず読んでいてください。

*-*-*-*-*
ある商品に関連して商標権が設定されているとします。
その商品について登録商標とは全く関係のない別の名前を付けてその商品を販売することは商標法上は問題ありません。
これに対してある商品に関連して特許権が設定されている場合には事情が異なります。商品の名前を変えてもその商品を販売することができません。その商品を生み出す元になったアイデアが特許権により保護されているからです。
ファーイースト国際特許事務所 弁理士 平野 泰弘
*-*-*-*-*

特許そのものは、もともと「手法」に縛りをかけるものではありませんでしたが、近年のI.T.の発達によって、たとえばプログラム(さっきあげた<ひらがな>と同じ性質をもちますね)に特許が下りたりしたのです。
「マインド・マップ」は登録商標です。
同じ名前で同じ商品を販売してはいけません、という事なのですね。
ずいぶんゆるい縛りといえば、そうなりますね。

マインド・マップの創始者だというトニー・プザンさんは、もしかすると、正しいマインド・マップの描き方を伝えるために商標登録したのだ、という予想があります。
そうやって、自分の手法を正しく伝える事で、いろいろな人達が幸せになっていく、と考えた。
その可能性はとても高い。
結果的に、そうやって社会全体が良くなっていくのなら、すばらしい事だと思います。
この事については、時間がハッキリさせてくれるでしょう。

わたしが十年来描いているブレイン・マップは、それに対して、ぜんぜん普及活動されてない。
興味があるという仲間たちに伝えただけです。
すごく簡単なので、すぐに真似できます・・・シンプル・イズ・ベスト
しかも、この程度のノート法は、とても近い形でいろんな人が試しているはずですから。
もしもオリジナリティーに近いものがあるとすれば、それは、マインド・マップよりも、より脳の思考過程に近い、というのを意識している事くらいかもしれません・・・よくわかりませんけど。

落ち着いたら、整理して、このサイトに出せたらと思っています。


付け加えて置きたい情報として・・・
 わたしが学生の頃お世話になった「K.J法」というカードでの情報整理法があります・・・調べてみると、KJ法も商標登録されていました。
 わたしが、最も注目している「仮説実験授業」は商標登録されていません。

樹楽庵